連合国財産の返還等に関する政令 第二条
(定義)
昭和二十六年政令第六号
この政令において「本邦」とは、本州、北海道、四国、九州及び主務省令で定めるその附属の島をいう。
2 この政令において「連合国人」とは、左の各号に掲げるものをいう。 一 日本国との平和条約第二十五条に規定する連合国及び同条約以外の平和の回復に関する条約を日本国との間に締結した国で政令で定めるもの(以下「連合国」と総称する。) 二 連合国の公共団体又はこれに準ずるもの 三 連合国の国籍を有する者 四 連合国の法令に基き設立された法人その他の団体 五 前号に掲げるものを除く外、営利を目的とする法人その他の団体で前各号若しくは本号に掲げるものがその株式若しくは持分(当該法人その他の団体の役員が前各号又は本号に掲げるものの計算において有する株式又は持分を除く。)の全部を有するもの又は営利を目的としない法人その他の団体で前各号若しくは本号に掲げるものが支配するもの
3 この政令において「連合国財産」とは、左の各号に掲げる財産(債務を除く。以下同じ。)で本邦内にあるものをいう。 一 旧敵産管理法施行令(昭和十六年勅令第千百七十九号)第四条第一項に規定する敵産管理人(以下「旧敵産管理人」という。)が選任された際その管理に付せられた財産(旧捕獲審検令(明治二十七年勅令第百四十九号)に基く捕獲審検所又は高等捕獲審検所の捕獲の検定があつた財産(以下「捕獲の検定があつた財産」という。)を除く。)で、当該管理に付せられた時において連合国人等(前項第一号中「日本国との平和条約第二十五条に規定する連合国及び同条約以外の平和の回復に関する条約を日本国との間に締結した国で政令で定めるもの」とあるのを「日本国との平和条約の署名国及び同条約第二十六条に規定する国(日本国を除く。)」と読み替えた場合において、同項各号に掲げるものに該当するものをいう。以下同じ。)であつた者が当該時において有していたもの 二 前号に掲げる財産で旧外貨債処理法(昭和十八年法律第六十号)第二条第一項の規定により借り換えられた外貨債以外のもの(以下本号において「第一号財産」という。)から生じた天然果実又は第一号財産に起因して取得された財産のうち、当該第一号財産が旧敵産管理人の管理に付せられた時後生じ、又は取得されたもので、当該第一号財産をその時において有していた者(当該第一号財産がその時後包括承継の方法のみに因り移転した場合において当該第一号財産を取得した者を含む。)がその生じ、又は取得された時に取得したもの 三 前号に掲げる財産(以下本号において「第二号財産」という。)から生じた天然果実又は第二号財産に起因して取得された財産で、当該第二号財産が生じ、又は取得された時に当該第二号財産を取得した者(当該第二号財産が包括承継の方法のみに因り移転した場合において当該第二号財産を取得した者を含む。)が当該天然果実が生じた時又は当該第二号財産に起因して取得された財産が取得された時に取得したもの(本号中「前号に掲げる財産」又は「第二号財産」とあるのをそれぞれ「本号に掲げる財産」又は「本号財産」と読み替えた場合において該当するものを含む。) 四 捕獲の検定があつた財産のうち、捕獲審検所の検定の再審査に関する法律(昭和二十七年法律第七十号)の規定により連合国人に所有権が回復されたもので主務大臣が指定するもの 五 第一号から第三号までに掲げるもの及び捕獲の検定があつた財産を除く外、昭和十六年十二月八日から昭和二十年九月二日までの期間内のいずれかの時において本邦内にあり、且つ、主務大臣が第十二条第二項の規定による認定の請求に基き同期間内における政府又は日本人による不当な取扱に因り侵害されたと認定した財産のうち、その侵害があつた時において連合国人等であつた者が当該時において有していたもので主務大臣が指定するもの 六 日本銀行が管理する特殊財産管理勘定に属する資金
4 左の各号に掲げる財産は、前項の規定にかかわらず、連合国財産には含まれないものとする。 一 旧敵産管理人の管理に付せられていた財産で当該財産を返還するため旧敵産管理法施行令第四条第二項の規定により当該旧敵産管理人が解任されたもの 二 第十三条第一項第一号若しくは第二号の措置若しくは同項第三号から第五号までの命令に係る措置により又は同条第四項、第十四条第二項、第十五条第二項若しくは第十六条第一項の規定により返還された財産及び第十二条の二第五項、第十七条第三項又は第十七条の二の規定による告示があつた財産 三 連合国財産である株式の回復に関する政令(昭和二十四年政令第三百十号)第十八条第四項、第十九条第一項若しくは第三十二条第三項の規定に基き同令に規定する回復請求権者に回復された株式又は回復請求権者に回復することを要しなくなつたことが明らかになつたため同令第二十三条第一項の規定による通知若しくは同令第三十二条第五項の規定による告示があつた株式 四 旧敵産管理人が選任された際その管理に付せられた財産で第二項第一号中「日本国との平和条約第二十五条に規定する連合国及び同条約以外の平和の回復に関する条約を日本国との間に締結した国で政令で定めるもの」とあるのを「日本国との平和条約の署名国及び同条約第二十六条に規定する国(日本国を除く。)」と読み替えた場合において、同項第五号に掲げるものに該当する法人で営利を目的とするもの(以下「連合国等支配法人」という。)が当該管理に付せられた時に有していたもの及び前項第二号又は第三号に掲げる財産でこれらの財産が生じ、又は取得された時に連合国等支配法人が取得したもののうち、当該法人の株式又は持分が連合国財産である株式の回復に関する政令第十八条第四項、第十九条第一項、第二十条の二第五項若しくは第六項若しくは第三十二条第三項の規定又は第十三条第一項第一号若しくは第五号若しくは同条第四項の規定により回復又は返還されたことに因り連合国人等が当該法人の経営を支配することとなつた時に当該法人が有していたもの 五 前項第一号から第三号までに掲げる財産である現金のうち、第八条第一項の規定により選任された管理人が管理していないもの及び日本銀行の特殊財産管理勘定に払い込まれたもの 六 日本銀行が管理する特殊財産管理勘定に属する資金の払いもどし請求権 七 旧外貨債処理法による借換済外貨債の証券の一部の有効化等に関する法律(昭和二十六年法律第二百八十九号)第三条第一項又は第四条の規定により元金又は利子の支払義務について有効なものとされた外貨債又はその利札 八 土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)その他の法律により土地等を収用することができる公共の利益となる事業の用に供している土地、建物その他の土地に定着する物件又はこれらのものに関する所有権以外の権利で主務大臣が指定するもの 九 連合国人工業所有権戦後措置令(昭和二十四年政令第三百九号)第三条第一項(同令第六条(同令第十八条の二において準用する場合を含む。)、第十八条又は第十八条の二において準用する場合を含む。)の規定により回復した特許権、同令第四条第一項(同令第六条(同令第十八条の二において準用する場合を含む。)、第十八条又は第十八条の二において準用する場合を含む。)の規定による申請のあつた特許権若しくは同令第七条(同令第十八条又は第十八条の三において準用する場合を含む。)の規定により戦争開始の日以後の手続が無効となつたために回復した特許権若しくは特許を受けるの権利又は同令第十九条において準用するこれらの規定による回復若しくは申請のあつた実用新案権、意匠権若しくはこれらに関する登録を受けるの権利 十 連合国人商標戦後措置令(昭和二十五年政令第九号)第三条第一項(同令第二十一条において準用する場合を含む。)の規定により回復した商標権、同令第四条第一項(同令第二十条又は第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による申請のあつた商標権又は同令第五条(同令第二十二条において準用する場合を含む。)の規定により指定日以後の手続が無効となつたために回復した商標権若しくは商標登録出願より生じた権利
5 第三項第一号から第三号まで及び第五号の規定の適用については、これらの号に掲げる財産である権利で時効の完成、権利を行使することができる期間の経過、権利の放棄又は混同に因り消滅したもののうち、その消滅の際本邦内にあつたものは、消滅せず、且つ、本邦内にあるものとみなし、これらの号に掲げる財産である外貨債で旧外貨債処理法第二条第一項の規定により借り換えられたもののうち、当該借換に際しその証券につき穴あけ、記載事項のまつ消その他当該証券を無効とする行為がされたものは、消滅せず、且つ、本邦内にあるものとみなす。
6 主務大臣は、第三項第四号又は第五号の指定をしたときは、これを告示する。
7 第五項の規定により財産が本邦内にあるものとみなされる場合を除く外、第三項の規定の適用について財産が本邦内にあるかどうか及び第五項の規定の適用について財産が本邦内にあつたかどうかについては、主務省令で定めるところによる。