接収貴金属等の処理に関する法律 第九条
(特定しない場合の返還)
昭和三十四年法律第百三十五号
大蔵大臣は、第六条第一項の認定に係る接収貴金属等が保管貴金属等のうちで特定しない場合には、同条第三項第二号又は第三号の規定に該当する場合を除き、次の各号に定めるところにより、保管貴金属等を返還しなければならない。 一 保管貴金属等のうち第二条第三項第一号に掲げるもの(接収の後に溶解して作られた地金及び前条の規定により返還されるものを除く。)で第六条第一項の認定に係る接収貴金属等と種類、形状、品位及び重量(第六条第三項第二号の政令で定めるものについては、種類、形状及び品位)の等しいものがある場合には、当該接収貴金属等に係る権利者に対し、当該接収貴金属等の個数(当該政令で定めるものについては、総重量。以下この号において同じ。)を限度として、当該保管貴金属等を返還する。この場合において、当該保管貴金属等の返還を受けるべき権利者が二以上あるときは、各権利者に係る当該接収貴金属等の個数に応じ、かつ、これを限度として、保管貴金属等を返還するものとする。 二 第六条第一項の認定に係る接収貴金属等で品位又は重量について同項の認定をすることができないものがある場合(次号に規定する場合を除く。)において、保管貴金属等で第二条第三項第一号に掲げるもの(接収の後に溶解して作られた地金及び前条又は前号の規定により返還されるものを除く。以下この号から第四号までにおいて同じ。)のうち当該接収貴金属等と種類、形状及び重量又は品位の等しいものがあるときは、当該接収貴金属等に係る権利者に対し、当該接収貴金属等が、これと種類、形状及び重量又は品位の等しい保管貴金属等で第二条第三項第一号に掲げるもののうち最低の品位又は最少の重量のものと等しい品位又は重量を有するものとみなして、当該接収貴金属等を評価した価額を限度として、当該保管貴金属等を返還する。この場合において、当該保管貴金属等の返還を受けるべき権利者が二以上あるときは、各権利者に係る当該評価額に応じ、かつ、これを限度として、保管貴金属等を返還するものとする。 三 第六条第一項の認定に係る接収貴金属等で品位及び重量について同項の認定をすることができないものがある場合において、保管貴金属等で第二条第三項第一号に掲げるもののうち当該接収貴金属等と種類及び形状の等しいものがあるときは、当該接収貴金属等に係る権利者に対し、当該接収貴金属等が、これと種類及び形状の等しい保管貴金属等で第二条第三項第一号に掲げるもののうち最低の品位のものと等しい品位並びに当該保管貴金属等のうち最少の重量のものと等しい重量を有するものとみなして、当該接収貴金属等を評価した価額を限度として、当該保管貴金属等を返還する。前号後段の規定は、この場合に準用する。 四 第六条第一項の認定に係る接収貴金属等で次の表の上欄に掲げるものについて、前三号の規定により保管貴金属等の返還を受けることができない権利者がある場合又は前三号の規定により返還を受ける保管貴金属等の評価額がその者についての当該接収貴金属等の評価額(前二号の規定により返還を受ける者に係る接収貴金属等については、これらの規定による評価額)に満たない権利者がある場合には、これらの権利者に対し、各権利者に係る当該接収貴金属等の評価額又はその満たない額に応じ、かつ、これを限度として、保管貴金属等のうち、それぞれ次の表の下欄に掲げるものを返還する。この場合において、前三号の規定により保管貴金属等の返還を受けることができない権利者に係る接収貴金属等で、品位又は重量について第六条第一項の認定をすることができないものの評価については、当該接収貴金属等は、これと同種類で、かつ、形状が等しいか又は最も類似した保管貴金属等で第二条第三項第一号に掲げるもののうち最低の品位又は最少の重量のものと等しい品位又は重量を有するものとみなす。
2 前項の規定により保管貴金属等を返還するため必要な貴金属等の評価は、この法律の施行の日現在で行う。この場合において、金属の地金及び製品については、その素材価額により評価するものとする。
3 大蔵大臣は、第一項の規定により保管貴金属等を返還するため必要がある場合には、保管貴金属等を分割することができる。ただし、保管貴金属等を分割することにより著しくその価値を減ずると認められる場合又は分割することが著しく困難である場合には、これを売却し、その売却代金を返還するものとする。
4 前二項に定めるもののほか、第一項の規定の適用について必要な事項は、政令で定める。