農業用ため池の管理及び保全に関する法律施行規則

令和元年農林水産省令第九号

第一条

(定義)

この省令において使用する用語は、農業用ため池の管理及び保全に関する法律(以下「法」という。)及び農業用ため池の管理及び保全に関する法律施行令(以下「令」という。)において使用する用語の例による。

第二条

(農業用ため池の要件)

法第二条第一項の農林水産省令で定める要件は、次のとおりとする。 一 堤体及び取水設備により構成される施設であること。 二 基礎地盤から堤頂までの高さが十五メートル以上の施設にあっては、次の各号のいずれにも該当しないものであること。

第三条

(農業用ため池の届出)

法第四条第一項の規定による届出は、次に掲げる書類を添付してするものとする。 一 農業用ため池の所有者等が法人である場合には、その定款又は寄附行為の写し 二 農業用ため池の管理者が法人でない団体である場合には、その規約その他当該団体の組織及び運営に関する定めを記載した書類 三 その他参考となるべき書類

第四条

(農業用ため池の届出書の記載事項)

法第四条第一項第四号の農林水産省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。 一 農業用ため池の基礎地盤から堤頂までの高さ及び堤頂の長さ並びに貯水する容量 二 農業用ため池に管理者がある場合には、その権原の種類及び内容

第五条

(変更等の届出)

法第四条第二項前段の規定による変更の届出は、次に掲げる事項を記載した届出書を提出してするものとする。 一 当該届出に係る農業用ため池の名称及び所在地 二 変更の内容及び理由 三 変更の年月日

2 法第四条第二項後段の規定による廃止の届出は、次に掲げる事項を記載した届出書を提出してするものとする。 一 当該届出に係る農業用ため池の名称及び所在地 二 廃止の理由 三 廃止の年月日

3 前二項の届出については、第三条の規定を準用する。ただし、添付すべき書類が既に都道府県知事に提出されている当該書類と同一の内容であるときは、その旨を記載して添付を省略することができる。

第六条

(データベースの公表事項)

法第四条第三項の農林水産省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。 一 農業用ため池の所有者等の名称(当該所有者等が自然人であるときは、その旨) 二 第四条第一号に掲げる事項 三 法第四条第一項の規定による届出の年月日(当該届出がされていないときは、その旨) 四 法第七条第一項の規定による指定を受けているときは、当該指定の年月日

第七条

(特定農業用ため池の指定の要件)

令第一条第四号の農林水産省令で定める要件は、同条第一号から第三号までに掲げる要件に該当する農業用ため池に準ずるものであること、当該農業用ため池の管理を行う者を確知することができないことその他の状況からみて、当該農業用ため池が決壊した場合にはその周辺の区域の住宅等の居住者又は利用者に被害を及ぼすおそれが大きいと認められることとする。

第八条

(制限行為で許可を要しない行為)

法第八条第一項第四号の農林水産省令で定める行為は、次に掲げる行為とする。 一 堤体、取水設備又は洪水吐きの修繕、水底の堆積物のしゅんせつその他当該特定農業用ため池の管理に係る行為 二 土質試験その他の特定農業用ため池の安全性に関する調査のために行う土地の掘削 三 河川法第八条に規定する河川工事の施行として行う行為 四 国又は都道府県が砂防法(明治三十年法律第二十九号)第一条に規定する砂防工事の施行として行う行為 五 国又は都道府県が森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第四十一条第三項に規定する保安施設事業の施行として行う行為 六 国又は都道府県が地すべり等防止法(昭和三十三年法律第三十号)第二条第四項に規定する地すべり防止工事の施行として行う行為 七 都道府県が急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和四十四年法律第五十七号)第二条第三項に規定する急傾斜地崩壊防止工事の施行として行う行為

第九条

(届出を要しない防災工事)

法第九条第一項の農林水産省令で定める防災工事は、非常災害のため必要な応急措置として行う防災工事とする。

第十条

(防災工事に関する計画の届出)

法第九条第一項の規定による届出は、次に掲げる事項を記載した計画書を提出してするものとする。 一 当該届出に係る特定農業用ため池の名称及び所在地 二 防災工事の着手予定年月日及び完了予定年月日 三 防災工事の種類及び内容 四 防災工事の施行の方法

2 前項の計画書には、次に掲げる書類を添付するものとする。 一 当該届出者が法人である場合には、その定款又は寄附行為の写し 二 当該届出者が法人でない団体である場合には、その規約その他当該団体の組織及び運営に関する定めを記載した書類 三 特定農業用ため池の位置図、平面図、構造図その他必要な図面 四 その他参考となるべき書類

3 法第九条第三項の規定による届出については、前二項の規定を準用する。この場合において、第一項第二号中「着手予定年月日」とあるのは、「着手年月日」と読み替えるものとする。

第十一条

(不確知所有者関連情報を保有すると思料される者)

令第三条第一項第二号(令第四条において準用する場合を含む。)の農林水産省令で定める者は、次に掲げる者とする。 一 当該特定農業用ため池を現に占有する者 二 当該特定農業用ため池の敷地である土地について所有権その他の権利(登記されたものに限る。)を有する者 三 前二号に掲げる者のほか、都道府県知事(令第四条において準用する場合にあっては、市町村長)が保有する情報(当該特定農業用ため池の所有者の探索に必要な範囲内において保有するものに限る。)に基づき、不確知所有者関連情報を有すると思料される者

第十二条

(不確知所有者関連情報の提供を求める措置)

令第三条第一項第四号(令第四条において準用する場合を含む。)の規定により不確知所有者関連情報の提供を求めるときは、次に掲げる措置をとるものとする。 一 記録名義人等が自然人である場合には、当該記録名義人等が記録されている戸籍簿又は除籍簿を備えると思料される市町村の長に対し、当該記録名義人等が記載されている戸籍謄本又は除籍謄本の交付を請求すること。 二 前号の措置により判明した当該記録名義人等の相続人が記録されている戸籍の附票を備えると思料される市町村の長に対し、当該相続人の戸籍の附票の写し又は消除された戸籍の附票の写しの交付を請求すること。 三 記録名義人等が法人であり、合併により解散した場合には、合併後存続し、又は合併により設立された法人が記録されている法人の登記簿を備えると思料される登記所の登記官に対し、当該法人の登記事項証明書を求めること。 四 記録名義人等が法人であり、合併以外の理由により解散した場合には、当該記録名義人等の登記事項証明書に記載されている清算人に対して、書面の送付その他適当な方法により当該特定農業用ため池に係る不確知所有者関連情報の提供を求めること。

第十三条

(特定農業用ため池の所有者を特定するための措置)

令第三条第一項第五号(令第四条において準用する場合を含む。)の農林水産省令で定める措置は、当該特定農業用ため池の所有者と思料される者に対して、当該特定農業用ため池の所有者を特定するための書類を書留郵便その他配達を試みたことを証明することができる方法により送付する措置とする。ただし、当該特定農業用ため池の所在する都道府県(令第四条において準用する場合にあっては、市町村)の区域内においては、当該措置に代えて、当該特定農業用ため池の所有者と思料される者を訪問する措置によることができる。

第十四条

(不確知管理者関連情報の提供を求める措置)

令第三条第二項第二号の規定により不確知管理者関連情報の提供を求める場合については、第十二条の規定を準用する。

第十五条

(特定農業用ため池の管理者を特定するための措置)

令第三条第二項第三号の農林水産省令で定める措置については、第十三条の規定を準用する。

第十六条

(防災工事の施行に係る費用の徴収)

都道府県知事は、法第十一条第二項の規定により防災工事の施行に要した費用を徴収しようとする場合においては、当該特定農業用ため池の所有者等に対し徴収しようとする費用の額の算定基礎を明示するものとする。

第十七条

(施設管理権の設定に関する裁定の申請)

法第十三条第一項の規定による申請は、次に掲げる事項を記載した申請書を提出してするものとする。 一 当該申請に係る特定農業用ため池の名称及び所在地 二 当該申請に係る特定農業用ため池についての管理及び保全の現況 三 その他参考となるべき事項

第十八条

(裁定の申請の公告)

法第十四条第一項(法第十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による公告は、都道府県の公報への掲載、インターネットの利用その他の適切な方法によりするものとする。

第十九条

(裁定の申請についての異議)

法第十四条第一項第四号(法第十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による異議の申出は、次に掲げる事項を記載した申出書に、当該申出者が当該特定農業用ため池の所有者であることを証する書類を添付してするものとする。 一 当該申出者による特定農業用ため池についての管理の状況 二 当該申出の趣旨及びその理由 三 その他参考となるべき事項

第二十条

(裁定の通知及び公告)

法第十六条第一項(法第十七条第四項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定による通知は、法第十五条第二項(法第十七条第四項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により裁定において定められた事項、当該裁定の理由その他必要な事項を記載した書面によりするものとする。

2 法第十六条第一項の規定による公告は、法第十五条第二項の規定により裁定において定められた事項について、都道府県の公報への掲載、インターネットの利用その他の適切な方法によりするものとする。

第二十一条

(市町村長による管理に係る費用の徴収)

市町村長は、法第十六条第三項(法第十七条第四項において準用する場合を含む。)の規定により特定農業用ため池の管理に要する費用を徴収しようとする場合においては、当該特定農業用ため池の所有者に対し徴収しようとする費用の額の算定基礎を明示するものとする。

第二十二条

(施設管理権の存続期間の延長に関する裁定の申請)

法第十七条第一項の規定による申請については、第十七条の規定を準用する。

第一条

(施行期日)

この省令は、法の施行の日(令和元年七月一日)から施行する。

第二条

(経過措置)

法附則第二条第一項の規定による届出は、第三条各号に掲げる書類を添付してするものとする。

2 法附則第二条第二項の規定による変更の届出は、第五条第一項各号に掲げる事項を記載した届出書を提出してするものとする。

3 前項の届出については、第一項の規定を準用する。ただし、添付すべき書類が既に都道府県知事に提出されている当該書類と同一の内容であるときは、その旨を記載して添付を省略することができる。

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