水質調査作業規程準則

昭和三十二年総理府令第十四号

第一条

(目的)

国土調査法(昭和二十六年法律第百八十号)第二条第一項各号の規定による水調査のうち、水質に関する調査(以下「水質調査」という。)の作業規程の準則は、この省令の定めるところによる。

第二条

(調査単位区域)

水質調査は、水基本調査作業規程準則(昭和二十八年総理府令第三十五号。以下「水基本調査準則」という。)第一条の規定による水調査の基準の設定のための調査を行つた区域内において行うものとする。

第三条

(調査の内容)

水質調査においては、水基本調査準則第二十九条の規定により決定した位置において水質に関する調査を行い、その結果を地図及び簿冊に作成するものとする。

第四条

(水質調査の作業)

水質調査の作業は、現地作業、室内分析作業及び整理作業とする。

第五条

(現地作業)

現地作業とは、第三条に規定する位置において水質に関する観測及び採水を行うとともに、採取した水(以下「試水」という。)について室内分析作業のために必要な処理を行う作業をいう。

第六条

(室内分析作業)

室内分析作業とは、現地において採取した試水につき、室内において理化学的分析及び試験を行う作業をいう。

第七条

(整理作業)

整理作業とは、現地作業及び室内分析作業の結果を基礎として、水質表、水質平均値表、項目別水質分布図及び水質説明書を作成する作業をいう。

第八条

(精度の保持)

調査を行う者及び調査を監督する者は、常に各種の方法によつて検査を行い、調査が良好な精度を保つて行われるように留意しなければならない。

第九条

(調査地点の表示)

水質調査にあたつては、水基本調査準則第二十九条の規定により決定した位置に標くいを設置し、調査地点としての表示を行うものとする。

2 標くいの形状は、別表第一に定めるところによる。

第十条

(現地作業における観測)

現地作業における観測は、次の各号に掲げる項目について行うものとする。 一 外観及び味、におい 二 天候 三 気温 四 水温 五 pH(ピーエツチ) 六 電導度又は比抵抗 七 濁度 八 溶存酸素ガス

2 前項第八号の観測は、国土交通大臣の定める基準に従つて省略することができる。

3 湖沼及び貯水池においては、透明度の観測をあわせて行うものとする。

4 観測の内容及び方法は、別表第二に定めるところによる。

5 観測に使用する主要な試薬及び標準溶液の作成の方法は、別表第四に定めるところによる。

6 観測の結果の表示の方法は、別表第五に定めるところによる。

第十一条

(採水回数の基準)

調査にあたつては、各調査地点につき原則として毎月一回以上採水し、二箇年から三箇年の間継続して実施するものとする。

第十二条

(採水の方法)

河川又は水路にあつては、調査地点において、流心部と思われる場所を選び、その場所において採水を行うものとする。

2 湖沼及び貯水池にあつては、成層状態を調査し、成層の状況に応じて、層別の採水を行うものとする。

3 地下水にあつては、つとめて新鮮な状態にして採水を行うものとする。

第十三条

(採水の量)

採水の量は、第十九条第一項第一号から第二十一号までの項目について分析を行うときは、おおむね二・五リツトルとし、二リツトル程度のビン及び〇・五リツトル程度のポリエチレン製のビン(以下「試水ビン」という。)にわけて採水するを原則とし、第十九条第一項第二十二号から第二十五号までの項目については、それぞれ必要な量を採水するものとする。

第十四条

(採水上の注意)

採水に用いる器具及び試水ビンは、清浄なものを用いなければならない。

2 試水ビンには、採水後、直ちに採水場所、日時等を記載した標識を添付しなければならない。

3 試水は、必要ある場合は、各項目につきそれぞれ適当な処理を行わなければならない。

第十五条

(試水の運搬)

試水ビンは、運搬にあたり破損等の事故を防ぐため、木のわくを作るなどの処置を講じて、すみやかに分析及び試験を行う場所に運搬するものとする。

第十六条

(野帳の記載)

現地作業を行うにあたつては、そのつど、観測日時、現地における観測状況その他必要な事項を野帳に記載するものとする。

2 野帳の様式は、国土交通大臣が定める。

第十七条

(再調査)

現地作業は、その日ごとにその結果を整理確認し、必要ある場合は、再調査を行わなければならない。

第十八条

(試水の管理)

分析及び試験を行う場所に運搬された試水ビンには、直ちに整理番号、採水の場所及び日時並びに採水時の気温、水温等を記載した標識を新たに添付するものとする。

2 試水の管理にあたつては、次の各号に掲げる事項に留意しなければならない。 一 直射日光をさけること。 二 なるべく冷暗所に清潔に保管すること。ただし、凍結しないようにすること。

3 試水は、原則として分析及び試験の終了後も作業が適正に行われたことを確認するまで保存するものとする。

第十九条

(試水の分析及び試験)

室内分析作業における分析及び試験は、試水について次の各号に掲げる項目につき、なるべくすみやかに行うものとする。 一 pH(ピーエツチ) 二 RpH(アールピーエツチ) 三 全蒸発残留物 四 溶解性蒸発残留物 五 懸濁物 六 ナトリウムイオン 七 カリウムイオン 八 EDTA硬度 九 カルシウムイオン 十 マグネシウムイオン 十一 塩素イオン 十二 硫酸イオン 十三 アルカリ度(pH四・三アルカリ度(ブロムクレゾールグリーンアルカリ度)及びpH八・四アルカリ度(フエノールフタレインアルカリ度)) 十四 酸度(pH四・三酸度(ブロムクレゾールグリーン酸度)及びpH八・四酸度(フエノールフタレイン酸度)) 十五 ケイ酸(比色ケイ酸) 十六 鉄(酸可溶性鉄) 十七 リン(可溶性リン) 十八 亜硝酸イオン 十九 硝酸イオン 二十 アンモニウムイオン 二十一 化学的酸素消費量(過マンガン酸カリウム法) 二十二 生物化学的酸素消費量(BOD) 二十三 バクテリヤ類 二十四 プランクトン 二十五 その他水質の特性を明らかにするため必要な項目

2 前項の項目は、国土交通大臣の定める基準に従つてその一部を省略することができる。

3 分析及び試験の方法は、別表第三に定めるところによる。ただし、別表第三に定める方法が適用できない場合においては、その理由を明らかにして他の方法によることができる。

4 分析及び試験に使用する主要な試薬及び標準溶液の作成の方法は、別表第四に定めるところによる。

5 分析及び試験の結果の表示の方法は、別表第五に定めるところによる。

第二十条

(作業記録)

分析及び試験の作業を行うにあたつては、作業記録を作成するものとする。

第二十一条

(水質表及び水質平均値表)

水質表は、現地作業及び室内分析作業の結果に基いて、各調査地点ごとに作成するものとする。

2 水質平均値表は、前項の水質表に基いて、各調査地点ごとの平均値を求めて作成するものとする。

3 水質表の様式は、別表第六、水質平均値表の様式は、別表第七に定めるところによる。

第二十二条

(項目別水質分布図)

項目別水質分布図(以下「分布図」という。)は、水質平均値表に記載された平均値を濃度によつて区分し、測量法(昭和二十四年法律第百八十八号)第二十七条第二項の規定により国土交通大臣の刊行した二十万分の一地勢図を基礎として、調査単位区域の特性に応じ少くとも二種以上の項目について作成し、水質の分布状況を明らかにするものとする。

2 前項の濃度区分及び分布図の様式は、別表第八に定めるところによる。

第二十三条

(水質説明書)

水質説明書は、別表第九に定めるところに従い、水質の特性について記載するものとする。