投資事業有限責任組合契約に関する法律施行規則
令和六年経済産業省令第五十六号
第一条
(用語の定義)
この省令において使用する用語は、投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成十年法律第九十号。以下「法」という。)及び投資事業有限責任組合契約に関する法律施行令(平成十年政令第二百三十五号。以下「令」という。)において使用する用語の例による。
第二条
(令第一条第一項第一号の経済産業省令で定めるもの)
令第一条第一項第一号の経済産業省令で定めるものは、次の各号に掲げる者とする。ただし、財務上又は営業上若しくは事業上の関係からみて本邦法人等が当該者の意思決定機関を支配していないことが明らかであると認められるときは、この限りでない。 一 本邦法人等により総株主若しくは総出資者の議決権の百分の四十以上、百分の五十以下を保有されている法人等又は本邦法人等により総株主若しくは総出資者の議決権の百分の二十以上、百分の四十未満を保有されており、かつ、本邦法人等により保有されている議決権の数が他のいずれか一の者により保有されている議決権の数以上である法人等であって、次に掲げるいずれかの要件に該当するもの 二 本邦法人等により保有されている議決権と本邦法人等と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより本邦法人等の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び本邦法人等の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者により保有されている議決権とを合わせて、法人等の議決権の過半数を占められている場合(本邦法人等により議決権を保有されていない場合を含む。)における当該法人等であって、かつ、前号ロからホまでに掲げるいずれかの要件に該当するもの
第三条
(令第一条第一項第二号の経済産業省令で定めるもの)
令第一条第一項第二号の経済産業省令で定めるものは、次の各号に掲げる者(子法人等を除く。)とする。ただし、財務上又は営業上若しくは事業上の関係からみて本邦法人等が当該者の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができないことが明らかであると認められるときは、この限りでない。 一 本邦法人等又は子法人等により総株主又は総出資者の議決権の百分の二十以上を保有されている法人等 二 本邦法人等又は子法人等により総株主又は総出資者の議決権の百分の十五以上、百分の二十未満を保有されており、かつ、次に掲げるいずれかの要件に該当する法人等 三 本邦法人等又は子法人等により保有されている議決権と本邦法人等又は子法人等と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより本邦法人等又は子法人等の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び本邦法人等又は子法人等の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者により保有されている議決権とを合わせて、法人等の議決権の百分の二十以上を占められている場合(本邦法人等又は子法人等により議決権を保有されていない場合を含む。)における当該法人等であって、かつ、前号イからホまでに掲げるいずれかの要件に該当するもの 四 複数の独立した本邦法人等又は子法人等により、契約等に基づいて共同で支配される法人等
第四条
(令第三条第一項第四号の経済産業省令で定めるもの)
令第三条第一項第四号の経済産業省令で定めるものは、次の各号に掲げるものとする。 一 次に掲げる権利又は画像その他の情報を表示する財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものであり、かつ、当該財産的価値に係る識別符号により同種類の他の財産的価値と識別することができるものに限る。)であって電子情報処理組織を用いて移転することができるもの(第二項において「非代替性トークン」という。) 二 前払式支払手段(資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第三条第一項に規定する前払式支払手段をいい、電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限る。)であって電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
2 前項第一号ロの物品等には、非代替性トークン及び同項第二号の前払式支払手段を含むものとみなして、この条の規定を適用する。
第五条
(財務諸表等の記載方法)
法第八条第一項の財務諸表等の記載方法は、この章の定めるところによる。
第六条
(会計の原則)
組合の財務諸表等の会計処理及び記載方法は、次に掲げる原則に適合したものでなければならない。 一 財産及び損益の状態について真実な内容を表示すること。 二 全ての取引について、正規の簿記の原則によって、正確な会計帳簿を作成すること。 三 財産及び損益の状態を正確に判断することができるように必要な会計事実を明瞭に表示すること。 四 採用する会計処理の原則及び手続並びに財務諸表等の記載方法については、毎事業年度継続して適用し、みだりにこれを変更しないこと。 五 その他一般に公正妥当であると認められる会計の原則に従うこと。
第七条
(会計方針の注記等)
貸借対照表又は損益計算書の作成に関する重要な会計方針(貸借対照表又は損益計算書の作成に当たって採用した会計処理の原則及び手続をいう。次項において同じ。)は、貸借対照表又は損益計算書に注記しなければならない。
2 貸借対照表又は損益計算書の作成に関する重要な会計方針を変更したときは、その旨及び変更による増減額を貸借対照表又は損益計算書に注記しなければならない。ただし、その変更又は変更による影響が軽微であるときは、その旨又は変更による増減額の記載を要しない。
3 前項の規定は、貸借対照表又は損益計算書の記載方法を変更したときに準用する。
第八条
(注記の記載方法)
この章で定める注記すべき事項は、貸借対照表又は損益計算書に注記しなければならない。
2 この章で定めるもののほか、貸借対照表又は損益計算書により組合の財産及び損益の状態を正確に判断するために必要な事項は、貸借対照表又は損益計算書に注記しなければならない。
第九条
(区分)
貸借対照表には、資産の部、負債の部及び出資金の部を設け、各部にはその部の合計額を記載しなければならない。
第十条
(資産の部)
資産の部は、投資、余裕金及びその他資産の各部に区分しなければならない。
第十一条
(投資)
投資は、株式、債券その他の資産の性質を示す適当な名称を付した科目に細分しなければならない。
2 投資は、原則として、時価を付さなければならない。
3 前項の時価は、金融商品(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和三十八年大蔵省令第五十九号。以下この項において「財務諸表等規則」という。)第八条第四十一項に規定する金融商品をいう。)にあっては、計算を行う日において、市場参加者(財務諸表等規則第八条第六十四項に規定する市場参加者をいう。)間で秩序ある取引が行われるとした場合におけるその取引に当たって、組合が受け取ると見込まれる対価の額又は取引の相手方に交付すると見込まれる対価の額とする。
4 投資に係る資産は、組合契約に定めるところにより評価しなければならない。
第十二条
(余裕金)
余裕金は、現金及び預金その他の資産の性質を示す適当な名称を付した科目に細分しなければならない。
第十三条
(その他資産)
その他資産は、その性質を示す適当な名称を付した科目に細分しなければならない。
第十四条
(負債の部)
負債の部は、流動負債及び固定負債の各部に区分しなければならない。
2 前項の各部は、その性質を示す適当な名称を付した科目に細分しなければならない。
第十五条
(出資金の部)
出資金の部は、受入出資金、繰越損益、当期純損益及び分配金累計額の各部に区分しなければならない。
2 出資金の部の合計額には、期末未実現損益を内書きしなければならない。
第十六条
(受入出資金)
受入出資金は、組合員から組合に対して払い込まれた金額を記載しなければならない。
2 分割払込(組合員から組合に対して出資金を分割して払い込まれることをいう。)に係る受入出資金の契約の総額は注記しなければならない。
第十七条
(区分)
損益計算書は、投資損益、その他損益及び未実現損益の項目に区分しなければならない。この場合において、各項目について細分することが適当な場合には、適当な項目に細分することができる。
第十八条
(投資損益)
投資損益は、投資収益及び投資原価に区分し、各項目の差額を投資利益又は投資損失として記載しなければならない。ただし、投資売却損益を純額で表示することも妨げない。
第十九条
(その他損益)
その他損益は、投資損益及び未実現損益以外の収益又は費用の性質を示す適当な名称を付した科目に細分しなければならない。
第二十条
(未実現損益)
未実現損益は、期首未実現損益及び期末未実現損益を記載し、各項目の差額を未実現損益調整額として記載しなければならない。
第二十一条
(当期純損益)
第十八条の投資利益又は投資損失の額に、第十九条の収益の合計額と費用の合計額を加減した額は、未実現損益調整前当期純損益として記載し、当該未実現損益調整前当期純損益に、前条の未実現損益調整額を加減した額は、当期純利益又は当期純損失として記載しなければならない。
第二十二条
(分配)
法第十条第一項に規定する組合財産の分配の対象となる純資産額は、未実現利益を除くものとする。
2 前項の未実現利益の額は注記しなければならない。
3 株式等の組合財産を分配するときは、その会計処理の方法について注記しなければならない。
第二十三条
(各項目における細分の省略等)
第十八条から第二十条までの規定にかかわらず、これらの条の各収益又は各費用のうち、その金額が重要でないものについては、当該収益又は費用を細分しないこととすることができる。
2 損益計算書の各項目は、当該項目に係る収益若しくは費用又は利益若しくは損失を示す適当な名称を付さなければならない。
第二十四条
(業務報告書)
業務報告書には、次に掲げる事項その他組合の状況に関する重要な事項を記載しなければならない。 一 その事業年度における運営の経過及び成果(受入出資金の払込等資金調達の状況及び投資の進捗状況を含む。) 二 過去三年間以上の運営成績及び財産の状況の推移、当該事業年度までの運営成績の累計額並びにこれらについての説明 三 決算期後に生じた組合の状況に関する重要な事実
第二十五条
(附属明細書)
附属明細書には、次に掲げる事項のほか、貸借対照表、損益計算書及び業務報告書の記載を補足する重要な事項を記載しなければならない。 一 投資の明細及び投資の時価の明細 二 投資先事業者の状況及び主要な財務数値 三 組合員の持分に関する明細 四 分配金の明細 五 投資損益の明細 六 その他の勘定明細